「チャボ」一家の生活記録

親の変化とヒナの成長

ある日、 雌鳥がヒナを連れて遊んでいると、雄鳥がヒナをイジメた。すると、雌鳥は狂ったように雄鳥を追いかけ回して怒った。雌鳥が雄鳥を追いかけるなんて初めてのことだ。

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それから毎日1回は外へ出るようになり、だんだん行動範囲が広くなった。庭に出て遊ぶようにもなり、庭では草を摘んだりすることもある。だがヒナ達に雄鳥が近寄ると、雌鳥は「ガォ、ガォ」鳴いて怒り、雄鳥を寄せつけようとはしない。

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時々、 ヒナは喧嘩みたいな行動もするようになった。2羽が翼を広げてクチバシで突ついたり、乗ったり乗られたりしている。

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また、2・3羽のヒナが皆からはなれて行動すると、雌鳥は「ギャォ、ギャォ」鳴いてヒナを引き戻す。

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ヒナは毎日庭で遊ぶようになり、だんだん親の真似が出来るようになってきた。

庭の草などを足で引っ掻き回し、草の根元にあるエサを獲れるようになった。飛んでいる虫は首を伸ばして見事に獲る。

また、ヒナが初めて見る珍しいエサを与えると、早い者勝ちで先に獲ったヒナがくわえて逃げ回る。皆がいないところに来ると食べ始め、追いかけてきたヒナが来るとまた逃げる。獲ったり獲られたり、引張り合ったり、まるでラグビーのようだ。

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母さん鳥の後を一列になって追いかけるヒナ

7月23日 最近、雌鳥は雄鳥のことを警戒しなくなり、初めて雄鳥と雌鳥とヒナが仲良く庭で遊んだ。ヒナにとっては雄鳥と遊ぶのは初めてだった。

夕方、庭に出て遊んでいた雌鳥とヒナは、巣ではなく雄鳥のいる鳥小屋の方へ帰った。しばらくすると、ヒナが「ピーョ!、ピーョ!」と叫んでいる。親だけ止り木に止まり、ヒナは止まることが出来ず鳴いていたのだ。止り木に乗れても止まる力がなく、すぐに落ちてしまうのだ。

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親子皆で遊んでいる

これではヒナが寝ることは出来ない。雄鳥とヒナがせっかく馴れてきたことだし、雄鳥も一緒に全員を巣の方へ移した。すると、雌鳥は再びヒナを腹に入れて寝た。この頃はヒナは体が大きく成長したので、腹から少しはみ出ていた。

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しかし、雄鳥は巣をいやがってバタバタ暴れた。ヒナが止り木に止まれるようになるまで、雄鳥は巣で我慢してもらうことにした。暴れても扉を開けてやらないでいたら、巣の中の高いところに登って寝ていた。

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7月24日 雌鳥の狂ったような鳴き声がしたので庭に飛び出してみたら、ネコが白いものをくわえて逃げて行った。そのすぐ後を、雌鳥が全身の毛を逆立ててネコに襲いかかるように追いかけて行った。皆が遊んでいたあたりに行ってみると、ヒナが3羽寄添ってピーピー鳴いていた。残りのヒナはどこへ行ったのだろうと探してみると、庭の隅の草影で2羽が気絶していた。殺られたのかと思ったが、抱き上げて触ったら「ピヨ」とないた。
また、物置の方で微かにヒナの鳴き声が聞こえるので、物置の床下に手を突っ込んだら2羽飛び出してきた。残りの1羽はどこを探してもいなかったので、ネコに奪われたことが分かった。
その時雄鳥は、何もしないでキョトンとしていた。

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7月25日 最近、ヒナは雄鳥を警戒しなくなり、雄鳥にも寄添って遊ぶようになった。

親子で砂浴びをしていた。しかし、子供は砂を体にかけることが出来ず、親の横にただ座っているだけだった。

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ヒナは親の周りでゴロゴロ転がっているだけ

砂浴び

砂浴びの目的は人間が風呂に入るのと同じで、体についた虫や汚れを落とし清潔にするため。

  1. まず砂を足で掘る。

    砂浴びの仕方 1
  2. 掘ったところに座る。

    砂浴びの仕方 2
  3. クチバシで手前に砂をかき集める。

    砂浴びの仕方 3
  4. 毛を逆立てて羽を震わし、砂を体にまき散らす。

    砂浴びの仕方 4

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