「チャボ」一家の生活記録

ヒナの誕生

7月12日 ところが… 急激に変化が現れてきた。まず卵が赤味を帯び、艶が出てきた。

そして雄鳥があまり雌鳥をイジメなくなり、夕方になっても鳥小屋に帰らなくなり、いつまでも雌鳥を見守っているように高い所に登ってじっとしている。無理やり雄鳥を鳥小屋に帰すと、落ち着かなくなりソワソワする。

また、雌鳥は3日に一度位外に出たがり、出してやると犬のウンコくらい大きいウンコをして30分位するとまた帰っていく。

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7月16日 ついに… 7月14日の予定日より2日遅れて、7月16日の朝、卵の殻が割れて巣の外に出ていた。そして2回だけ雌鳥の腹の下から、ヒナがちょこっと顔を出した。もう毛がフサフサに生えている。

全然鳴き声がしなかったので、卵がかえったことに気付かなかった。

夕方にも巣を見てみたら、殻がまた2つ巣の外に転がっていた。

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7月17日 雌鳥は、卵を温めて始めてから20日以上も外に出ていない。砂浴びをしないから体が痒そうだ。

ついに全部の卵にひびが入った。この分だと今日で全部かえるかもしれない。
そして9時ごろ、親の羽の下から2羽のヒナが同時に顔を出した。10時ごろになると、2羽とも元気に親鳥の周りではしゃぎで乗ったり乗られたり。たまに親鳥のとさかを突ついて、親鳥に怒られたりしていた。親鳥はエサを小さく砕いてヒナに食べさせていた。だが昼頃になるともうヒナは自分で突ついて食べていた。生まれたばかりなのに、すごい進歩だ。

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後から生まれたヒナは、まだ腹の下

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僕の観察の様子

ヒナのかえり方

  1. 卵の中から突っついてヒビを入れる。卵の割れ目から毛が見える。

    ヒナのかえり方 1
  2. 卵の周りに全部ヒビが入る。

    ヒナのかえり方 2
  3. 全身で殻を押しのける。卵の太い方が頭になっている。卵はみんな下図の部分がほぼ直線に割れている。卵

    ヒナのかえり方 3
  4. かえると直ぐ、親鳥は自分の腹の下に入れる。

    ヒナのかえり方 4

ヒナが産まれて

ヒナが産まれた後、雄鳥の性質が大きく変わり始めた。雄鳥は勇敢になり親鳥らしくなっていった。

雄鳥はヒナがかえっても、しばらくはヒナに無関心だった。だが、雄鳥をなるべくヒナと一緒にさせているうち、ヒナと遊ぶようになり、ヒナの世話までするようになった。

雄鳥はどう思ったのか、ヒナを敵という目で見るどころか、首をかしげては不思議そうにヒナのことを巣の外からじっと見ていた。以前はどうなるかと思って心配したが、イジメる事はなさそうだ。

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そして14:26、 3羽目が産まれた。殻にヒビが入っていて、中から殻を突っついて割っていたが突然全身で殻をパカッと割って、頭に殻をかぶったままヒナが出てきた。ヨタヨタ歩いていると、雌鳥がすぐにクチバシでヒナを腹の下に入れてしまった。

先に産まれたヒナはもう母鳥とはしゃいで、母鳥の真似をしようとする。母鳥が羽の下をくちばしで掻くと、ヒナも真似をして掻こうとするが、ヒナはまだ首が届かなくてステンと転んでしまう。

15:00には4羽目の殻が割れているのを発見した。

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7月18日 朝、5羽目の殻を発見。そして8:30頃、6羽目の殻を発見。7羽目は11:50頃に卵にヒビが入り中で動いているのが見え、14:26頃かえった。

しかし、8羽目は13:00頃から卵が半分ほど割れて13:09頃動きが激しくなり、もう産まれるなと思っていたのになかなか産まれず、ついに夜になってしまった。中のヒナは疲れきって動けなくなってしまったらしく、このままでは死んでしまうかもしれない。

20:00、このままではヒナが弱って死んでしまうので、人工的に卵の殻を割った。すると、卵の内側についている血管は黒く固まり、体の毛も全く濡れていなく乾いていた。本来なら、少なくとも5時間前に産まれたのではないか?
それに、普通なら産まれてすぐのヒナを腹の下に入れるのに、人工的にかえらせたヒナを親鳥は腹の下に入れようとしなかった。だから無理やりそのヒナを人間の手で入れてしまった。

このヒナは体力がないから、卵の殻を割れなかったのだろうし、産まれてもあまり動かず弱々しかった。

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8羽目のヒナがかえった▼印のところ

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全部かえった。顔だけ出して「ピヨ、ピヨ」

結局、雌鳥が産んだ卵8個は全部かえった。しかし、8羽目のヒナは体力が心配だ。寒い日が続いたので、全部はかえらないと思ったが、嬉しいことに全部かえった。

7月19日 8羽のヒナ全て、フサフサの毛になった。巣の中に砂浴びが出来るように砂場を作ってあげた。すると、その砂場をエサと思ったのか雌鳥がエサを食べ始めた。雌鳥はそれが砂だと気付くと、足で引っ掻き回して砂をすっ飛ばしてしまった。

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雌鳥は全てのヒナがかえると同時に活動を開始した。

7月22日 雌鳥が巣から出たがって、変な鳴き声を出して金網に突進して騒いでいた。扉を開けてやあると雌鳥と共に8羽のヒナが出て来た。ヨチヨチ歩きでピヨピヨ鳴いている。巣の前で10分位遊んだら、また巣の中へ帰って行った。ヒナが巣の外へ出たのは、それが初めてである。雄鳥はキョトンとした顔で見ていた。

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しかし、巣の中に帰るには5センチ位の段差を登らなければならない。ヒナはそこを飛び乗ろうとするが尻から落ちてしまう。登れず、ヒナがピヨピヨ鳴いていると、雌鳥がクチバシで巣に登らせる。その後ポイポイと腹の中に入れる。

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砂場を作ってあげたが、無視…

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皆でピーチクパーチク遊ぶ

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