小坪 - 三十三年大祭

天王唄・囃子・神輿・山車

天王唄

天王唄は小坪で古くから唄い継がれている唄ですが、今ではお年寄りをのぞき、唄える人が少なくなってしまいました。三十三年祭を期に、皆で練習に励んでおります。

谷戸を今朝出て 四町内を廻る「ハヨーイ」
四町の氏子が「ヤンデー」 出て拝む

いつも変わらぬ 山田屋の前は「ハヨーイ」
昔は淀川「ヤンデー」 船が着く

西へ曲がろか 南へ行こか「ハヨーイ」
ここが思案の「ヤンデー」 下の橋

此処のお角を 曲ろじゃないか「ハヨーイ」
小坂天王に「ヤンデー」 会いに行く

小坂天王が 門いりなさる「ハヨーイ」
表番所で「ヤンデー」 裏ご門

南幟は 何処でも知れる「ハヨーイ」
榊御幣「ヤンデー」 お神酒鈴

南後にして 渚を渡る「ハヨーイ」
晩にゃ西町で「ヤンデー」 日を暮らす

目出度目出度の 若松様よ「ハヨーイ」
枝も栄える「ヤンデー」 葉も繁る

さても見事な 小田原ツツジ「ハヨーイ」
もとは箱根の「ヤンデー」 山ツツジ

高い山から 谷底見れば「ハヨーイ」
瓜や茄子の「ヤンデー」 花盛り

零れ松葉を あれ見やしゃんせ「ハヨーイ」
枯れて落ちても「ヤンデー」 二人連れ

笠を忘れて 駿河の茶屋へ「ハヨーイ」
空が曇れば「ヤンデー」 思い出す

儘よ儘よで 此れ迄来たが「ハヨーイ」
もはや儘よじゃ「ヤンデー」 おかれない

沖の鴎に 汐時聞けば「ハヨーイ」
私ゃ発つ鳥「ヤンデー」 波に聞け

姉も差しなよ 妹も差しな「ハヨーイ」
同じ蛇の目の「ヤンデー」 唐笠を

富士の白ら雪 朝日でとける「ハヨーイ」
娘島田は「ヤンデー」 寝てとける

赤い布(きりよ)を掛け 島田の家は「ハヨーイ」
何故か心が「ヤンデー」 定まらぬ

船も出もせで 柱を立て「ハヨーイ」
二度の想いを「ヤンデー」 させやがる

船の新造と 女子の良いは「ハヨーイ」
人が見たがる「ヤンデー」 乗りたがる

安芸の宮島 廻れば七里「ハヨーイ」
浦は七浦「ヤンデー」 七恵比寿

練習成果の唄声

お囃子太鼓

子供達もお囃子の練習に一生懸命です。お囃子は5人1組(小太鼓 x2、大太鼓 x1、笛 x1、鉦 x1)で、「かまくら」「しちょうめ」「しょうでん」「うちこみ」が基本となります。

他にも数え唄の囃子、「にんば」はという叩き方がありますが、現在ではほとんど叩かなくなりました…

かまくら(鎌倉)
ひといき、のんびり、ながして叩く
しちょうめ(四丁目)
ひといき、のんびり、ながして叩く
しょうでん(昇殿)
神輿をお宮から借りてくるとき、返すときに叩く
うちこみ(打込み)
勢ぞろい第一番、威勢よく叩く
にんば
各町内をながすときに叩く

練習成果のお囃子太鼓

神輿の担ぎ方

小坪の神輿は、天王唄にあわせて担ぎます。それには、いくつかのルールがあります。

神輿の装飾品

ふつう御輿の心棒は一本造りですが、小坪の御輿は荒っぽく担ぐ故か心棒が二本造りです。また鳳凰鳥の材料は桧で、木製のものは珍しく、京都、東京、小坪の三体しかありません。

  • 鳳凰:鳥類の王者めでたい鳥の象徴
  • 燕:すこぶるはしっこい勇敢な鳥
  • 鏡:神聖を象徴する
  • 瓔珞(ようらく):装飾品その中に胡瓜(きゅうり)を輪切りにしたその輪の紋様は 素盞鳴尊を祭る神社の神紋である

神輿

山車

小坪には「南町」「伊勢町」「中里町」「西町」「東谷戸町」「西谷戸町」の6町がり、そのうち古くからある4町には立派な山車があります。

小坪6町

南町

南町

伊勢町

伊勢町

中里町

中里町

西町

西町

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