小坪 氏子だより

平成8年4月1日(第7号)

発行: 小坪氏子総代会
編集: 氏子報編集委員
代表: 一柳 秀一

小坪に伝わる「天王唄のルーツ」と「三十三年大祭の思い出」ならびに伝統ある天王唄を理解し唄える喜びを感じていただくため、各町祭礼委員会では天王唄の講習会を計画し皆様の参加をお待ちしています。

天王唄のルーツについて

第1大洋 平井 百八郎(南町出身)

元は木遣りではないか、木遺りから変化した唄ではないかと言われている。いつ頃出来たのか分からない。祭礼の当日、当番に当たった町内では町内ごとに決まった場所に参加者が勢揃いをし役員の挨拶などが済んだ後に先ず天王唄を4つ唄い、唄い終えた後太鼓を叩き始め(どの町内でも威勢良く打ち込みながらころばしを叩く)山車を曳いて御神輿を迎えに行く、その時は天王唄ではなく木遣りを唄っていた気がする。目出た目出たの若松様よ…で始まる天王唄は年に一度の祭りを祝い又、その他の唄や夫々の唄の中に入る(はあーよーい、とか、やんでー)は御神輿を担ぐ人達をはやし、威勢を付けるものだと思います。唄を唄うには、ルールがあって、その一つには、御神輿を中心にして四角で順番に唄う事になっている。又その場所に御神輿が来ないと、又その場所を御神輿が通り過ぎないと唄えない唄がある。(現在は、カセットテープ等に入れて流しているのでそのような事がない)例えば、

  1. 「谷戸を今朝出て四町内を廻る四町内の氏子が出て拝む…」と言う唄がある、この唄は御社から御神輿を出して担いでからでないと唄えなかった。つまり当日の朝、町内から御神輿を迎えに行くときまでは唄えないと言う事です。従って、
  2. 「いつも変わらぬ山田屋の前は…」と言う唄は、御神輿が中里町の山田屋の前に来て、初めて唄う事が出来ると言うルールがある。
  3. 「西へまがろか南へ行こうか…」この唄は、中里町と伊勢町を結ぶ橋、(下の橋)の所へ来た時から
  4. 「ここのお角を曲ろじゃないか…」海岸の道から大神宮様へ入っていく道の所へ来ないとだめ
  5. 「小坂天王が門いりなさる…」伊勢町の床屋さんの前に来ないとだめ
  6. 南のぼりは何処でも知れる…」この唄は、南町の幟の所まで来ないとだめと言う事である。また、逆にこの唄を唄ってからでないとその町内から御神輿を出す事が出来ない唄もある。それは、
  7. 「南を後に渚を渡り晩にや西町で日を暮らす…」と言う唄である。この唄を唄わずに波打ち際を南町から西町へ御神輿を渡す事が出来なかった。またその場所を通った後はその他の唄と同じように何時でも何処でも唄う事が出来る。

又、御神輿を担いでいる間は、唄を切らす事が出来なかった。従って唄を切らしたりルールを間違えると後で大変、小坪中の話題になってしまう程であった。又、小坪では、祝い事や宴会の時に最後には必ず天王唄が出る。この唄がでないとその席はお開きにならない。又いくら盛り上がっていても天王唄が出てしまうとお開きになってしまうと言う面白いルールがある唄である。

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三十三年大祭 特集

三十三年祭によせて

西谷戸 二宮 孝治郎

今年は、歴史ある三十三年大祭が執り行れる目出度い年にあたり準備委員会に役員の方々には、毎日大変なご苦労とお察しするとともに、好天に恵まれ、盛大に行われることをお祈り申し上げます。私は、昭和39年の三十三年祭の年の3月に結婚し子供たちも成長し、あれからすでに30数年が過ぎたかと思うと「光陰矢のごとし」を実感している次第です。

前回の三十三年祭には、葉山の御用邸の前で御神輿を担ぎその後森山神社の近くにあった空き地に接待所が設けてあり、そこで御馳走になった記憶があります。

その後「笛正会」の門下に入り40歳にして、かねてから念願だった笛の指導を受け今日に至っております。毎年の須賀神社、舟越神社を初め県立逗子少年会館、逗子市民まつり、逗子市制40周年シーサイドフェスティバル等に、お囃子で参加させて頂きました。今年は一生に二度しか巡ってこないかと思われる(私の場合)三十三年祭には、元気で参加できるよう頑張りたいと思っております。

小坪の天王唄

監修 平井 百八郎/高橋 正義

天王唄は20数項目ありますが小坪に関係ある唄を記しました。

各町祭礼委員会主催 天王唄の講習会予定

町名 月日・時間 場所
南町 4、5、6、7、8月(5ヵ月)
弟2、弟4 日曜日
18時~20時
小坪会館
伊勢町 計画中  
中里町 未定  
西町 4月6(土) 20(土)
19時~20時30分
逗子市小坪公民館
西谷戸 未定  
東谷戸 4月13(土) 、14(日) 、27(土) 、28(日)
19時30分より
東谷戸会館
区理事/氏子総代会 (有志)3月に実施 逗子市小坪公民館

天王唄の練習を希望される方は、各町祭礼委員会または、氏子委員にご連絡ください。

祝 三十三年大祭

編集後記

「氏子だより」も皆様のご協力により第7号となりましたが、祭礼用資金が乏しいため、本号より「氏子だより」発行にご理解をしていただきご援助を賜わりました事業所ならびに商店名を掲載させていただきました。祭礼日まであと半年となりました。皆様のご支援をお願い申し上げます。

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