小坪 氏子だより

平成7年10月1日(第1号)

発行: 小坪氏子総代会
編集: 氏子報編集委員
代表: 一柳 秀一

「氏子だより」発行にあたって

氏子総代会会長 一柳 秀一

秋もはやなかほどとなり冷気は、日ごとに深まる今日この頃皆様におかれましては、ご清祥の事とお慶び申し上げます。 平素は、氏子総代会の行事にご協力を賜わり厚くお礼申し上げます。

さて平成8年は「須賀神社三十三年目祭」の年です。伝統あるこの大祭を後世に伝承するため、祭に関するいくつかの事柄を「 小坪氏子だより」で特集として皆様にお知らせし、ご理解いただければと思います。33年毎という大祭です、この祭を成功させるため皆様のご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。

三十三年大祭 特集

千年前より続く、伝承文化の三十三年祭

小坪区会区長 岡村 錦一

実りの秋、人々の心に明るさ、豊かさを感じさせる言葉も本年は、年始より神戸の大震災、サリン事件等暗いニュースが景気に重石を乗せたような年になりましたが、来年こそは良い年を迎えられるよう祈らずにはいられません。来年、小坪では、葉山の一色森山神社と小坪須賀神社との間で行われてきた三十三年祭の年に当たります。三十三年に一度行われてきた大祭は地元に住む我々も忘れがちな祭礼に感じますが、歴史は古く文献によりますと八百年~千年前より引き継がれているとの事です。

伝承文化の保存継承へと地元六町内より代表者(各2名)が選出され大祭に向け準備委員会に入っていますが、前回の資料も少なく大変苦労をしています。氏子総代会と小坪区会は大祭の実行本部として取り行うことになりました。大役の責任を感じつつ伝承文化の三十三年祭を成功させ後世に申し送る努力を致してまいります。各位におかれましても今後ご指導、ご協力を宜しくお願い申し上げます。

天照大神社例大祭執行される

例年通り9月15日に大祭が執行されました。早朝より小雨が降る悪天候にもかかわらす小坪区民の方はもとよりTBS住宅地、亀が丘団地の方々のご参拝を賜わり神事をとどこおりなく執行し、特に今年は、直会の席で神官のお言葉をたまわりました。

健康について関心の高い昨今、TVコマーシャルでも紹介されている大神社正面階段を皆様の散歩コースの一つに加えてみてはいかがでしょうか。

「須賀神社三十三年目大祭」準備会開催される

皆様の関心事でした「三十三年目大祭」についての準備会が開催され各町祭礼委員代表、区会、氏子の三者で熱心な討議がされ、祭礼日は平成8年9月14日(土)~9月16日(祭日)の三日間と決まりました。今後具体的な事項を「氏子だより」でお知らせします。

須賀神社 由緒

一、御祭神 素戔鳴尊(すさのおのみこと)

一、御由緒 相模国風土記稿に「天王社是も鎮守なり。」とある。古老の言によると古来、須賀神社とも鷺浦神社とも称されたが、俗に天王様と呼ばれたという。

社号の「須賀」とは古事記によると、祭神が八俣遠呂智(やまたのおろち)を退治して稲田姫を嫁(めと)り宮殿を建てる場所を出雲国に求めた時、須賀の地にいたり「我心するが如し」と申されて其地に宮殿を建てられたという。その故事に倣(なら)いて「須賀神社」と称するのである。

三浦古尋録によれば、葉山の森山神社との祭について「コノ祭リハ三十三年目毎也。此祭礼ノ時ハ例ニヨツテ古壷村ノ天王ノ神輿ヲ借用(かりもち)フルコトナリ。祭礼神輿ニ札ヲ張、今其三十四枚有、此札年来ヲ数レハ文化壬申年迄千百二十二年ニナル。」とあり。これによれば奈良朝時代よりの古社ということになる。相模国風土記稿にも「神楽、管絃を奏し二神輿を舁(かき)て海岸に至る。是を神忌と云う。」とあり、この祭りの古い伝統型式を物語っている。

古老の言によれば須賀の男神(おがみ)と森山の女神(めがみ)とは夫婦神であるから三十三年目毎に宿りに行くのだという。

訪れるものが男神で迎える側が女神であることは古代信仰の倫理であり、古代祭祀が行合祭(ゆきあいまつり)として伝承されてきたものと考えられる。

森山神社 由緒

祭神は奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)/須佐之男命(すさのおのみこと)の妃で、家業繁栄・家庭円満・農耕の守護神と仰ぎ、天平勝宝(七四九~七五七年)の頃、良弁僧正によって勧請されたと伝えられている。

天正十九年(一五九一年)徳川家康公より社領三石が寄進されている由緒ある神社です。 もとは三ヶ岡山の海岸裾にあったが、江戸時代後期に当所に移遷された。草葺屋根の美しい宮殿であったが、いたみが甚だしく昭和三十九年大祭を記念して氏子崇敬者の浄財で、今の社殿に改築されました。

森山神社

皆様にお願い

氏子総代会一同は、祭に関する資料の収集に努めております。特に「三十三年目大祭」についての「思いで話し」や「古い祭礼写真」をお寄せください。皆様の積極的な参加をお待ちしております。

連絡先 各町氏子委員または岡本まで。

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