小坪

小坪の名物・名所

9. 和賀江島

和賀江島

この港は貞永元年(1232)に築港され、江戸時代まで使われました。我が国に現存する最古の築港遺跡です。礎石のほとんどは玉石で、碇泊する船のとも網をしばる石柱が現在も数本残っています。この礎石は満潮時でも海面から顔を出していますが、干潮時には岸までつながります。

和賀江島

また、港に近い道端の崖下に五箇所の洞窟があります。間口三間、奥行四間、高さ九尺ばかりの洞窟で正しく方形に切ってあり向かい又は左側に四角に掘ったくぼみがあり、手燭の置場のようです。和賀江島港陸揚げの物資を入れた倉庫のように思われます。現在は、防犯のため入り口を埋めてふさいだり、ヨットの倉庫、ゴミ捨て場などになっていますが、和賀江島と共に史跡としての整備保護が必要だと思います。

「鷺の浦風土記/石井清司 著」より抜粋